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落語

一人で何人もの登場人物を演じて、背景と情況までも伝える落語は、
泣かせるよりも難しい笑いを追及する話芸として、
権力者ではなく庶民に支えられて育って来た、我国の誇るべき伝統芸能です。

落語の中には様々な人間関係の在り方と、
日常の暮らしの中での、日本人としての生き方が伝えられています。

落語は本で読んでも録音を聴いても面白いのですが、何と言ってもライブが一番です。
表情と身振り手振りに仕草の細かなところまで、演じる芸ですから、

聴覚と同時に視覚で味合う方が美味しいのです。

落語を聞く場所
寄席、ホール、劇場などの公演の他にも、
愛好家や支持者による小規模な会が、各所で開かれています。
お好きな場所で、お好きな落語家の話芸をお楽しみください。

ビクター落語会


国立小劇場

 内堀通り最高裁判所の並びの大劇場とつながる右側にあります。
地下鉄半蔵門線の半蔵門駅から徒歩5分でしょう。

 東京放送「落語研究会」の会場として、毎月1回開催されています。
落語研究会は昭和43年春に、文楽・圓生・正蔵・小さんの師匠方を軸として発足し、
古典落語の伝承と次代の育成を目標としています。

「常連席」が毎年4月と10月に発売され、年間と半年間の常連席が先着順で決められます。
「半年常連席」A席 12,000円  B席 10,800円
「年間常連席」A席 22,000円  B席 19,800円
毎回の自由席は劇場で当日売りされますが、出演者によっては早く売り切れます。

お問い合わせ先;東京放送「落語研究会」電話03-5571-3307


国立演芸場  

 内堀通り最高裁判所の並びの、国立大劇場と同じ建物の真後ろの位置にあります。
一柳斎貞鳳さんが参議院議員の折に、建設を提案・推進されたとお聞きしています。


上野 鈴本演芸場

 西郷さんの銅像の見下ろす上野から神田に向かう大通りに面したビルの中です。
JR上野駅と御徒町駅、あるいは地下鉄広小路駅から徒歩数分です。
不忍池通りの一本裏の通りを演芸場から左折して進むと、
池之端の「薮」という名高い江戸前のお蕎麦やさんがあり、落語家にも出合います。


新宿 末広亭

 新宿駅西口から伊勢丹の角の交差点を渡り、二筋目の道を左に入ります。
飲食店や飲み屋さんの立ち並ぶ中に、テレビ中継もよくある正面があります。
この筋からさらに四谷方面への一帯は、芸ならぬゲイのメッカのようです。


池袋演芸場

 滅多に行く機会のない池袋も、お目当ての噺家の会があると出かけます。
奥行きのない幅広の客席は、一番後ろに座っても噺家が目の前にいるようで迫力があります。
池袋西口の一帯は飲食店が軒を並べていますから、落語の後は安直に一杯が楽しめます。


浅草演芸ホール

 落語に登場する廓は江戸のあちらこちらにありましたが、
ここ浅草の観音様の裏一帯が、かの有名な「吉原」でした。
酉の市で有名な鷲(おおとり)神社も近くにあり、下町情緒豊かな町並みです。


お江戸 日本橋亭 

 かつて多くの演芸場で賑わった古きよき時代の盛り場日本橋に、その風情を残す《お江戸日本橋亭》があります。
落語芸術協会の定期寄席もある多目的施設です。


ビクター落語会  

 2007年から新設された落語を聴く場所です。

 当代、選りすぐりの落語家が毎回出演しています。

住所 東京都港区芝4-3-14 三田 仏教伝道センタービル(8F 和) 全180イス席

交通は、駅のそばで便利なところですが繁華街ではありませんので、HPの地図をご覧ください。

都営三田線・都営浅草線 三田駅(A9出口)より徒歩約1分、JR山手線 田町駅 西口(三田口)より徒歩約5分

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私の好きな落語家

今の時代は落語全盛ではありませんが、次第に愛好家が増えていて嬉しい限りです。

テレビによく出ている落語家が、落語を上手な訳ではありません。
落語は歳をとっても自然に上手くなるものでもありません。

師匠や親が誰であっても、自ら研鑽努力を続ける人が上手くなる、実力の世界です。

まず寄席へ足を運んで、なるべく多くの落語家の噺を聴くと、次第に芸の水準が判って来ます。

気に入った落語家を見つけたら、
独演会とか一門の会とかたっぷり聴ける場所を追いかけるのが良いでしょう。

カセットテープやCDによって、かって名人上手と言われた人の噺を聴くこともできます。
古い落語ファンの中には、今の落語家が昔の名人を超える水準にあると認めない方も多いのですが、
今、工夫と稽古を重ねて落語家は、今、聴いて面白い芸を演じています。

落語もまた、時代と共に変化を続けるのでしょう。
すでにかなりの水準にある人や、これからが楽しみな人を見つけて聴きに行きましょう。
良い芸人は良い聴衆が育てるという原理原則は、古今東西どんな芸でも変わりません。


古今亭志ん輔
 今、人情話を話したら、この人が一番と惚れ込んでいます。
何人もの登場人物をしっかりと演じ分けて、感情移入を見事に行います。
間、仕種、表情と正統派として高い水準に達しています。DVDをまずお買い求めください。


柳家権太楼
 まだお聞きでない方には、必見・必聴とお薦めします。
とにかく面白くて可笑しい自分の型を持つ熱演型ですが、人情話も上手になりました。
さらなる大成を期待しています。

NHK DVD 落語名作選集 三代目 柳家権太楼


柳亭市馬
 柳家小さん最後の直弟子。歌が上手で踊りも上手い、話は正統派でしっかりしたものです。
東京の落語家には、テレビ出演に熱心な人が目立ちますが、これが本物の落語家です。


桂 吉朝
2005年11月8日 50歳の若さで早世されました。謹んでご冥福をお祈りします。

戦後に衰退した大阪の落語を復興した方々が弟子をしっかり鍛えたためか、大阪には上手な人が増えました。
桂米朝の高弟である、この人は基礎がしっかりした素晴らしい噺をしました。
桂芝雀に続いて、愛弟子に先立たれた米朝師匠の無念さを思うとたまりません。


柳家 喜多八

 低音の珍しい声質を備えていて、強弱の声使いが巧みで聞かせてくれる噺家です。
どうでもいいという感じの、出入りの姿勢と枕の切り出しを「型」としています。


古今亭菊之丞

 古今亭菊之丞は古今亭円菊門下の新進の真打ちです。
歌舞伎と踊りの独特の芸風を、更に高めて貰いたいと願っています。


その他
 
落語家も、他の総ての芸と同じ様に、良い聞き手が育てるものだと思います。
良い聞き手が増えることで、良い落語家が増えることは間違いありません。
何でも笑い拍手をして、芸人を甘やかせては、「芸」は育ちません。

 まだ前座でも、二つ目の人の中にも、真打ちになったばかりの人にも、
これからの成長を期待できる人が数々います。落語界の若手にもご声援をお願いいたします。

落語家のホームページ 

近頃は数えきれないほど増えました。気になる落語家は検索でサイトをお調べ願います。

五街道 雲助 落語家サイトの草分けです。 

立川 談慶 青木幸治さん (慶應義塾大学経済学部 昭63卒)落語研究会出身 2005年真打ち昇進

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落語を楽しむために

「噺家たちの最期」 河谷史夫(朝日新聞論説委員)

 三遊亭円楽が引退したとき、新聞のコラムがこぞって、八代目文楽の最期の高座の景色を引いていた。

有名な話である。1972年8月31日、国立小劇場の第42回落語研究会で「大仏餅」を演じていた文楽は

途中で絶句する。「神谷幸右衛門」という名前が出てこない。「誠に申し訳ございません。もう一度勉強

し直してまいります」と深々と頭を下げて高座をおりた。この「昭和の名人」は、二度と上がることなく、

この年12月12日に逝った。79歳。

 晩年の文楽は、寄席へ出る前に家で「申し訳ございません。もう一度勉強し直してまいります」という

口上を繰り返し練習していたそうである。

 ちなみに、文楽とともに「昭和の名人」を奉られる五代目志ん生は、若いころからしばしば登場人物の

名を度忘れすることがあった。「ううん......その、お侍さんの名はってえと......」とつまっても少しもあ

わてず、「ううん、どうでもいい名前」とやってのけて、それで客は笑った。楷書の文楽と草書の志ん生、

それぞれの持ち味である。

 新聞コラムは文楽的出所進退の潔さを円楽に重ねたつもりだったろうが、おい、ちょっとそれは趣が違

うだろうと旧知のコラム子に言った。

 文楽と円楽じゃあ似て非なるものだ。

生涯に三十あまりの噺を、一刀彫りの名手が彫り抜くように一つひとつ寄席で仕上げていった文楽と、

たかがテレビの「笑点」の司会を長年続けただけの円楽が同様に語られてたまるかい。だいたい円楽の

噺をまともに聴いたことなどありますか。わが愛読してやまない八木忠栄『ぼくの落語ある記』(脚注)

には、円窓もあれば円丈もある、円歌まであるが、円楽はありません。かろうじて志ん朝のことを書いた

一章に「円楽はどこかしら落語という面白さに欠ける」と触れてあるだけだ。そもそも「笑点」で「星の

王子さま」と自称して人気を取ったらしいが、サンテグジュベリの原題「小さな王子」を「星の王子さま」

と翻訳したのは内藤濯の独創である。内藤の息子の回想本によれば、内藤濯は噺家が勝手に断りもなく自

分の苦心の訳を使っていることに激怒したそうだよ。そりゃ師匠の円生について落語協会をおん出ていっ

た苦労は買うが、噺家としてどれほどのものであったのか、いくら何でも文楽と並べるなんてできないん

じゃないの。

 その円楽が「芝浜」をやる、やってその出来次第で進退を決めるらしいと聞いて、少しひっかかる気が

した。 好きな酒に呑まれて仕事を怠けていた魚熊(勝五郎という噺家もいる。まあ名前なんざどうでも

いいのだ)が、久しぶりに河岸へ行き、芝の浜で五十両(額も違う)入った革の財布を拾う。

 金があれば働くことなんかない。仲間集めてどんちゃん騒ぎ。酔って眠って起きると、かみさんに

「払い、どうすんのさ? 」「あん中から払っときゃいいじゃねぇ」「えっ? 何の中から? 」

「あれだよぉ」「あれってえけど、何なの? 」........「おまえさん、夢でも見たね」「何、夢? 」

実はかみさんにだまされたのだが、それと気づかぬまま魚熊、心を入れ替えて酒をぶっつりやめた。

商いに精出して三年間、借金もきれいに返して迎えた大晦日、かみさんが白状する。「きょうは呑んで」

と出された酒を口まで持っていった魚熊が、「よそう、また夢になるといけないから」........。

 三代目三木助が得意とした。円楽がやると聞いて気になったのは、四代目三木助を思い出したからで

ある。四代目は三代目の倅で、何かにつけて先代と比較された。噺家も政治家と同様、二代目に三代目

というのまでいる。ジバン、カバン、カンバンを受け継げば喜楽な政治家とは違い、芸一つで勝負しな

ければならないから厳しかろう。出て来るなりマクラですぐに親父のことや「おじいちゃん」のことを

口にする甘ちゃんがいるが、受けないものは受けない。三木助が先代十八番「芝浜」を演じる段になり、

さてどんな出来に仕上がるかと前評判が立った。その重荷に耐えかねたのかどうかは知るところではな

いが高座にのぼる前に自殺して果ててしまった。

 「芝浜」は噺家にとってあまり縁起がいいとは言えぬ噺ではないのか。円楽は脳梗塞の後遺症で舌が

もつれる。もつれようと人の名前が出て来なかろうと、座っているだけで客が喜んだ志ん生とは格が違

う。かといって文楽の域に及ばない。円楽が引退を口にしたら、世間は文楽の故事を持ち出して評判す

るであろうと思っていたら案の定であった。

 四代目三木助が死んだとき柳家権太楼が言い放った言葉がよみがえる。ひところわたしは二ヶ月に

一度、池袋演芸場での「権太楼日曜朝のおさらい会」を必ず覗いていた。午前11時半から1時間半、

権太楼の二席、弟子二人の一席ずつ聴けた。10時から並んでやっと座った。「笑点」なんかに出て

洒落にもならぬ楽屋落ちでお茶を濁す噺家がいる一方で、研鑽を怠らない芸人もいる。さて三木助に

ついて権太楼はこう言ったのである。

「噺家なんぞ、ボウフラです。あとからあとから、わいてくるんです」

 まだ修業の途中で勝手に死にやがって、という哀惜と悔恨と無念がない交ぜになったようなくしゃ

くしゃの顔には、うっすらと涙がにじんでいた。 芸人は次から次へとわき出てくる。いなくなった

らそれまでのことだ。いちいち出入りに挨拶している暇はないという覚悟の表明でもあるだろう。

 「昭和の名人」はもう一人いて、それが円楽の師匠の六代目円生である。円生は自分にも他人にも

厳しかった。真打ち登用は実力主義であるべしという持論を堅持した。落語協会会長のとき、十八人

抜きで三人を抜擢した。円生の次を襲った小さんが、また温情主義の真打ち乱造に戻してしまい、そ

のことが腹に据えかねて、落語協会と袂を分かった。このとき従ったのが売れっ子になっていた円楽

だった。円生は79歳の誕生日、後援会の集まりで小噺を演じた直後、心筋梗塞で急逝した。戦場での

死であった。

 文楽は「出直してくる」とは言ったが引退とは言わなかった。一度倒れた志ん生は半身不随になり

ながらも弟子に担がれて高座に復帰し、それもいけなくなってからもまた戻る気でいた。

 噺家に老後はないのである。

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脚注 『ぼくの落語ある記』(八木忠栄著)2003年 新書館

なお、この記事は「三万人のための情報誌 選択 2007年4月号」 連載「本に逢う」から転載さ

せて頂きました。 本屋で売らない月刊誌「選択」は創刊以来、切れ目なく購読を続けております。

選択の公式サイト http://www.sentaku.co.jp/

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私の好きな落語

文七元結
厩火事
幾代餅
酢豆腐
心眼
品川心中
王子の幇間
締め込み
野ざらし
芝浜
三味線栗毛

 古典落語の中でも人情話が好きなので、まだまだ沢山あるのですが、
荒筋をご紹介するだけでも大変な作業ですので、不精をしてサイトをご紹介します。


 落語 関連サイト

(社)落語協会(社)落語芸術協会 上方落語協会

「ご隠居」 落語に関する本 落語のあらすじ 千字寄席

うえっぶ寄席 落語のバーチャルワールド

故人となった名人・達人たちを偲んで。

☆ 桂文楽

       

☆ 古今亭志ん生

       

☆ 古今亭馬生

   

☆ 古今亭志ん朝

       

☆  三遊亭圓生(六代目)

     

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