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俳句

俳句とは、座っていても立ったままでも寝ていてさえも、何時でも何処でも構わずに、
一人だけでも仲間とも、紙と鉛筆さえあれば自由に作れるものです。

その上に、ご馳走を食べたり、お酒を飲んだり、旅をしながらでもと自由自在です。
難しく考えずに、感じるままの自然を、俳句にして楽しみましょう。

新宿「安具楽俳句会」

新宿西口の高層ビルの中にあるサッポロビールのお店「安具楽」を会場とする俳句会です。
この店名を考案した元サッポロビールの渡辺審さん(昭33経)が世話役であり、
そのため塾員が多数この句会に参加しています。

句会は毎月一度の開催で、会員はそれぞれ五句を投句して、互いに選句を行い、
最後に先生の選句と特選句が発表されて、添削があります。
選句の集計により高点者を表賞し、全員の得点を年間累計し再度の表賞があります。

◎新宿「安具楽俳句会の記録」 ◎「安具楽俳句会の先生」 ◎俳句の関連サイト

ご参加希望はメールでお寄せ願います。会則等の詳細をお伝えします。

インターネット三田会管理者

平成二十年五月句会

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五月の句  行方 克巳

急ぐなき一布衣われの薄暑かな

父の掌のすなはち我が掌柏餅

椎の花ひとにうとまれ人を恋ひ

母の日の落書が母よろこばす  

そそくさと出て母の日の小買物  

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特選句

ネクタイをゆるめて丸の内薄暑     (九犀)   

バス停の小さき日かげ夕薄暑      (丘風子)  添削:バス停の小さな日かげ夕薄暑

すれ違ふ肩のとがりて夕薄暑       (庸子)   添削:すれ違ふ肩のとがりて街薄暑  

水音に足とどめたる薄暑かな      (まや)

小走りに新橋あたり街薄暑         (啓之)   添削:小走りに新橋あたり夕薄暑

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入選句

母に日や母のブローチ留めてみる    (遊)    

若葉映ゆ白き卓布やエスカルゴ     (遊)    添削:若葉して白き卓布やエスカルゴ

菖蒲湯の胸乳をつつく葉先かな     (遊) 

軽暖のスクランブルを渡しけり     (遊)    添削:軽暖のスクランブルを渡りけり  

母の日やエステの予約贈らるる     (きみ子)  添削:母の日や母のエステを予約する

若葉風窓開け放ち外房線         (きみ子)  添削:外房線窓開け放ち若葉風

爺居眠り婆はうたた寝薄暑かな       (きみ子)

この一枚着たり脱いだり薄暑かな    (きみ子)  

行間に睡魔をるらし春の昼       (まや) 

春惜しむ能面の口動きたり       (まや)

背負はれし蛙の先に泳ぎ出し      (まや)

母の日の我にひとつの謀        (智子)   

制服のボタンを外し街薄暑       (智子)

Gジャンを羽織り飛び出す夜の薄暑   (智子)   

母の日や母に言われしどちらさま    (流石)   添削:母の日や母に言はれしどちらさま

ノッカーが一番元気夕薄暑       (流石)  

曇天に力をためて椎若葉        (庸子)   

椎若葉息の苦しくなって来し      (庸子)

足音の猛々しさよ賀茂競馬       (けん詞)

母の日や化粧もせずに髪束ね      (けん詞)

チューリップ自堕落に咲き街薄暑    (九犀)   添削:チューリップ自堕落に揺れ街薄暑

上着手に往きき交ふ人や街薄暑     (おさむ) 

平成二十年四月句会

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四月の句  行方 克巳

つまみたる笑くぼ二つや蓬餅 

生涯の寄居虫(ガウナ)の借のかろがろと

修羅仏の眉根の春の愁ひかな

寄居虫の可愛がられて海恋し

寄居虫のポイと身をなげ忘れ汐

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特選句

水底の蝌蚪の影亦泳ぎをり       (啓之)   添削:水底の蝌蚪の影亦泳ぎ出す

やどかりをにぎる手のひらこそばゆい  (啓之)

竦みてはがうなの走る潮溜       (九犀)    

寄居蟲の波に転げる渚かな       (丘風子)

そこら中散らかしてゐる垣繕ひ     (遊)    添削:そこら中散らかして垣繕へる

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入選句

母の忌や蓬麩少し甘く煮へ       (きみ子)  添削:母の忌や蓬麩少し甘く煮て

しがらみを捨てきれぬ如寄居虫     (きみ子)  添削:寄居虫もわれもしがらみ捨てきれぬ

猫の穴残し繕う垣根かな        (誠次郎)

和菓子屋は一家総出の蓬摘み      (誠次郎)  添削:和菓子屋の一家総出の蓬摘み

団子屋に蓬の一字墨太く        (流石)

すこし歩きすこし休みて春の杖     (流石)   添削:すこし歩きすこし休みて春ひと日

門柱にたばこを預け垣繕ふ       (庸子)

石転ぶ音の淋しき寄居虫かな      (庸子)   添削:石に転ぶ音の淋しき寄居虫かな

垣手入縄目きりりと仕上がりし     (九犀)

蓬つむわが袖にもや明日香風      (九犀)   添削:蓬つむわが袖たもと明日香風

紀三井寺磴の上なる花篝        (おさむ)

寄居虫の突つけば貝になりにけり    (おさむ)

鯉の尾に打たれて蝌蚪のちりぢりに   (啓之)

朝市のお国言葉や蓬餅         (教子)

寄居蟲の時に怒りの声洩らす      (智子)

口笛の誰か呼ぶらし暮の春       (たけを)  添削:口笛の誰か呼ぶらし春の暮

新しいき縄の結び目垣手入れ      (節子)

建仁寺繕ふ古老生き生きと       (正太)   添削:建仁寺垣を繕ふ古老かな

垣手入時折猫の振り返る        (けん詞)  添削:垣手入時折猫の猫の通りけり

エプロンの似合う子愛とし蓬摘み    (桂紫)   添削:エプロンの似合ふ子愛し蓬摘む

いつよりかフェンスの中の蓬生(ウ)に   (遊)

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平成二十年三月句会

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三月の句  行方 克巳

北窓を開けて一水走らしむ

義絶の本家見ゆる北窓開きけり

つくしんぼ匍匐前進もう止めよ

背水の陣のばらけてつくしんぼ

トロ箱根に鎬を削る鰆かな

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特選句

本箱をずらし北窓開けにけり      (遊)

北窓を開け戸袋に闇仕舞ふ       (九犀

北窓を霞が浦へ開け放ち        (まや)    

北窓を開けて明るき母の部屋      (丘風子)

啓蟄や水帰りきし酒匂川        (九犀

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入選句

北窓を開けて仏具を磨きをり      (庸子) 

北窓を開けて潮目を見てをりぬ     (庸子)   

惚けたるつくしんぼうの青い息     (庸子)

孫連れて母のふるさと土筆つむ     (庸子)  

つくしんぼ一本見つけつぎつぎと    (庸子)    

おじちゃんと呼ばれ知らぬ子つくしんぼ (流石)  

読みかけの本に土筆の栞りかな     (流石)

北窓を開けて筑波の瘤ふたつ      (流石)

梅ひらく脇道多き城下町        (たけを)  添削:白梅や脇道多き城下町

昨日けふ北窓開きそびれたる      (たけを)

神饌の鰊担ひで磴のぼり        (たけを)  添削:神饌の鰊担いで磴のぼり

土筆んぼ見つけて母呼ぶ舌足らず    (けん詞)  添削:土筆んぼ見つけ母呼ぶ舌足らず

丸ごとの鰆に包丁入れあぐね      (けん詞)

お水取り俄か信者の火の粉飛ぶ     (けん詞)

御陵(ミササギ)に衛士のごとく土筆立つ   (世志也)  添削:御陵(ミササギ)の衛士のごとくにつくしんぼ

北窓が開き聞こえるショパンかな    (世志也)

土筆摘む蒸気機関車やり過し      (丘風子)

うなずいてただ首肯いて土筆食ぶ    (丘風子)

漸(ヨウヨ)うに北窓開く土埃        (正太)  

庭菜園収穫物の土筆かな        (正太)  

煮浸しの土筆小鉢にこんもりと     (遊)   添削:煮浸しの土筆小鉢にひとつまみ

ジェラシイも生きてゐてこそ豆の花   (遊)

土筆無数兼六園の石垣に        (啓之)   添削:つくしんぼ兼六園の石垣に

夜もすがら水を吐きゐる蜆かな     (啓之)

北窓を開けて谺か言霊か        (まや)  

気楽なる関西住ひ鰆焼く        (智子)

日溜りにつくしの惚けゐたりけり    (九犀)

多摩川の土手に土筆を摘みし頃      (きみ子)

食べ時を測りて鰆味噌に漬け      (誠次郎)

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平成二十年二月句会

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二月の句  行方 克巳

犬ふぐり咲いてこの畦通せんぼ

犬ふぐり天地またたきそめしかな

身のうちに心の臓あり冴返る

引っ剥(ペ)がす暦いちまい冴返る

釣嫌ひ公魚釣を見てゐたる

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特選句

雪達磨ありし処の雪残る        (啓之)  添削:雪達磨ありし処に残る雪

冴返る鞄を閉じし郵便夫        (桂紫)  添削:冴返る鞄パチンと郵便夫

冴え返る険しい顔がすれ違う      (誠次郎) 添削:冴返る険しい顔がすれ違ふ    

犬ふぐり矢切の土手の日溜りに     (流石)

咲き出しぬ一塊の犬ふぐり       (遊)

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入選句

いぬふぐり土手に腕立て伏せをして   (庸子)    

わかさぎの天婦羅カレー塩を添へ    (庸子)

公魚の草の匂ひを放ちけり       (庸子)

犬ふぐりよちよち歩き目を細め     (庸子)

いぬふぐり小さく跨ぎ風を踏み     (たけを)  

干されゐる公魚尖(トガ)る日和かな    (たけを)

雪残る絵馬からからと音たてり  (たけを)   添削:雪残る絵馬からからと音をたて

夜は星に力さずかりいぬふぐり     (まや)

着ぶくれて胸のふくらみ無くなりし   (まや)

雪降りて急に子供の増えてをり     (啓之)    添削:雪降りて急に子供の増えて来し

公魚の泪目こちら見てゐるよ      (啓之)

ゆくりなく雪見酒とはなりにけり    (遊)  

入れ喰ひの公魚釣の忙しき       (遊)

立ち話いつまで続く犬ふぐり      (けん詞)

揚げたての公魚の眼睨みをり      (けん詞)   添削:揚げたての公魚の眼の睨みをり